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スヌーピーミュージアムに行った後はカラー漫画のサンデー版でスヌーピーの活躍を楽しもう

   

スヌーピーミュージアムも大盛況のなかKADOKAWAから新しいピーナッツのセレクションが発売されました。

その名も「SNOOPY COMIC ALL COLOR」

1950年から新聞で連載が始まった漫画ピーナッツ、1952年には平日だけではなく日曜日の連載もスタートしました。いわゆるサンデー版と呼ばれる日曜掲載の漫画は全編カラーということが特徴のひとつ。

普段よりも台詞が長いこともあり、またコマの数が多いためにチャーリー・ブラウンやスヌーピーたちのダイナミックな動きを楽しむことが出来るといったところに「日曜日」の特別感があります。

以前KADOKAWAから出版されたデイリー版は50年代から毎月刊行されましたが、

初めてスヌーピーの漫画を読むなら『スヌーピーコミックセレクション』(角川文庫)がおすすめ

今回は逆に1990年代から過去にさかのぼって刊行されるとのこと。

スヌーピーミュージアムに展示されていた原画が紫や赤といった色を使うことでどのような雰囲気に変わるのか、それを手軽な文庫サイズで読むことが出来るおすすめのシリーズです。

サンデー版は最終コマに台詞ではなくインパクトのある画像を持ってくることが多いので紹介しづらいですが、今回も刊行順に感想と名言を書いていきます。

最終回が収録されている1990年代

1990年代の「ピーナッツ」が面白いのかというと、やはり60年代や70年代に比べると絵の力が衰えている事実は間違いなくあると思います。

たとえばスヌーピーとの距離感が近くなっているチャーリー・ブラウンの姿や辛口な意見がちょっとずつ後退しているキャラクターの姿にそれが顕著。

それでも老境に至りしみじみとしている感じが90年代の面白さです。あとはライナスの弟のリランとスヌーピーの掛け合いは非常にダイナミックで面白く、『ピーナッツ』の漫画は読むたびに新しい発見があるなあと再認識させられました。

スヌーピーミュージアムにおいて吉本ばななが、物語を終わらせるということに関してピーナッツは本当に素晴らしいと語っていた最終回が収録されています。

皆さんへ

幸せなことに私はチャーリー・ブラウンとその仲間たちを、50年ものあいだ描き続けてきました。子どものころの大きな夢が実現されたのです。

“Dear Friends, I have been fortunate to draw Charlie Brown and his friends for almost 50 years. It has been the fulfillment of my childhood ambition.

残念ですが、私はコミックスの毎日の連載を続けることが出来なくなりました。私の家族は、ピーナッツを私以外の誰かに続けてもらうことを望んでいませんので、私は引退することにします。

“Unfortunately, I am no longer able to maintain the schedule demanded by a daily comic strip. My family does not wish Peanuts to be continued by anyone else, therefore I am announcing my retirement.

編集者のかたがたの献身、そしてファンのかたがたが示された私への応援と愛情とに、私は長年にわたって感謝してきました。チャーリー・ブラウン、スヌーピー、ライナス、ルーシー…いつまでも私の心に生きています。

“I have been grateful over the years for the loyalty of our editors and the wonderful support and love expressed to me by fans of the comic strip. Charlie Brown, Snoopy, Linus, Lucy . . . how can I ever forget them . . . .”

チャールズ・M・シュルツ

Charles M Schulz,

「お約束」の打破がいっぱい1980年代

母の日と父の日のエピソードが多めの「SNOOPY COMIC ALL COLOR 80’s」

ピーナッツの後期はこの漫画特有のお約束の打破という側面が強く、約束事を知っているか知らないかで面白さがだいぶ変わってきます。

たとえばチャーリーブラウンとルーシーの掛け合い、ボールを用意するルーシー、走って蹴ろうとするチャーリ・ブラウン、でも蹴る直前にボールを引っ込められてしまい大転倒という鉄板ネタがあります。

収録されている話では「いつまでも騙されると思っているなんて大間違いだからな」と蹴るのをやめてしまいます。

そして「騙されていると思っているのは君だけだよ」とルーシーに言い放つチャーリ・ブラウン。

そのあとの最終コマが最高。振り向いて帰ろうとしたとき、ボールを持つスヌーピー、ボールを持つウッドストック、ボールを持つペパーミント・パティなどピーナッツのキャラクターたちが勢ぞろいでチャーリーブラウンをにやけ顔で待ち構えているというオチ。

他にもスヌーピーの父登場、母の日に花を持つウッドストックの可愛さに心をやられる80年代です。

芝生に座るチャーリー・ブラウンとスヌーピー

 

Charlie Brown: I WONDER…

チャーリー・ブラウン「どうなのかなあ」

 

Charlie Brown: I THINK MAYBE I’M A BORING PERSON

チャーリー・ブラウン「ぼくは退屈な人間じゃないかと思うんだ」

 

Charlie Brown: I WONDER  IF THERE’S ANY SURE WAY OF FINDING OUT IF YOU’RE A BORING PERSON

チャーリー・ブラウン「退屈な人間かどうか見極める方法ってのがあるんじゃないかな…」

 

Charlie Brown: FOR INSTANCE,IF IT’S OBVIOUS THAT SOMEONE ISN’T LISTENING TO WHAT YOU’RE SAYING, YOU MIGHT SUSPECT THAT YOU’RE BORING…

チャーリー・ブラウン「たとえば言ってることを聞いてくれないってことがはっきりしてれば退屈な人間だっていう疑いがある」

 

(目を閉じるスヌーピー)

 

Charlie Brown: OR IF SOMEONEBFALLS ASLEEP WHILE YOU’RE TALKING TO HIM,YOU MIGHT ALSO SUSPECT THAT YOU’RE BORING

チャーリー・ブラウン「それとも、話しかけているのに相手が眠り込んでしまったらやっぱり退屈な人間だっていう疑いがある」

 

(眠り始めるスヌーピー)

 

Charlie Brown: OR IF SOMEONE ACTUALLY WALKS AWAY WHILE YOU’RE TALKING TO HIM, YOU MIGHT SUSPECT THAT YOU’RE BORING…

チャーリー・ブラウン「また、話しかけてるのに相手がのこのこ立ち去ってしまったら、退屈な人間だって疑いがある…

 

Charlie Brown: THEREFORE, IF SOMEONE DOESN’T LISTEN TO WHAT YOU’RE SAYING,FALLS ASLEEP AND WALKS AWAY, YOU HAVE TO COME TO THE CONCLUSION THAT YOU’RE BORING!

チャーリー・ブラウン「ゆえにもし、相手が話してることを聞いてくれず眠りにおち、立ち去ってしまったら、結論として、ぼくは退屈な人間てことにならざるをえない!」

 

(眠りながら立ち去るスヌーピー)

ピーナッツの漫画は原作の数が膨大のため翻訳も「Snoopy Sunday special Peanuts series」や「A peanuts book featuring Snoopy 」など多彩なバリエーションがあります。

それらに比べるとKADOKAWAから出た文庫は原作のほんの一部分にしかすぎません。けれどスヌーピーミュージアムに行って漫画に興味を持った人や、これからスヌーピーミュージアムに行く人のお供にコンパクトな「SNOOPY COMIC ALL COLOR」は最適です。

1970年代は2016年6月25日の発売、1960年代は7月25日、1950年代は8月25日の発売。

随時読み終わったらここに更新していく予定です。

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 - まとめ

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