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カレーパンマンのための映画「ブルブルの宝探し大冒険!」が激熱なのでブログ再開

   

アンパンマン映画の感想アイキャッチ

みんなもアンパンマン世界に放り込まれたとき、誰のもとで生活をしたいか仕事中によく考えると思う。

アンパンマンは論外。

ここぞ!というときに一番頼りになるのは間違いないけれど、ワーカーホリック感が厳しい。「土曜・日曜喜んで!」の精神で出掛けていくアンパンマンを見送って、家でごろごろしてたら罪悪感に包まれそうだ。

バイキンマンの下で働くのは楽しそうだ。

かびるんるんと波長が合えば共同作業も楽そう&技術も身に付きそう。ただ、社長の女性回りの相手をするようにドキンちゃんの相手は疲れそう。

あとアンパンマンワールドでは、敵の勢力なので交遊関係が限定されて、ジワジワ精神に来るかもしれない。

かまめしどん、鉄火のまきちゃんとか、単発を売りにする飲食店はリスクが高い。

唯一生き方も含めておむすびまんも良いと思ったが、既にこむすびまんがいるのでレッドオーシャン。

そういうあれこれを考えるうちに、最終的に行き着くのはカレーパンマンだろう。

そして、もしあなたが同じ結論に達したなら「それいけ! アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険」は絶対に見てほしい作品だ。

映画のあらすじ

年に一度の楽しい夏祭り。思い思いに楽しむアンパンマンたち。

そこに、いつも通りのバイキンマンの襲来。そして「バイバイキーン!」といつものように倒される。

そのようなお祭りの喧騒を余所に、旅を続ける少年がいた。彼の名はブルブル。宝探しのライオン一族の末っ子だ。

ブルブルは一人前の宝探し名人になるために、お父さんから渡された1枚の宝の地図を持って冒険を続けていた。

とても臆病で、すぐに、ぶるぶる震えてしまうブルブル。彼はいつも強がってばかり。アンパンマンたちが助けようとしたときも同じだった。

けれど、ジャムおじさんの助言がきっかけで、宝の地図がオニツノ島を示しているとわかる。アンパンマン達とブルブルは、山越え、海越え、目的地へ。

しかし、ようやくたどり着いたオニツノ島では、宝を守っていた番人「いいかげんに城」が待ち構えていた。その圧倒的な攻撃力にみんな離れ離れに。

ブルブルもカレーパンマンと二人きり。

さらに、宝ものを横取りしようとお宝ハンターに変装したばいきんまんたちもやってきたから、さあ大変。

果たして、ブルブルはみんなと力を合わせ、宝ものを見つけることができるのだろうか?

カレーパンマン、作画、エンディングの3つの見所

ここのところ、すこし低調気味な作品が続いていたので過去のアンパンマン映画を見直すことで気分を慰めていた日々。

だから、今回の新作もそこまで期待はしていなかった。

しかし、これがまあ凄かった。最高だった。

間違いなく歴代ベスト10に入り、エンディングのスタッフロールが流れる頃には感動して部屋で一人歓喜の拍手をしていた。

そこで、今回『それいけ! アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険』のどこが凄いのかを3つのポイントに分けてみることに。

見所1カレーパンマンの格好良さに惚れる

  • 隙あらばカレーをつくる
  • 話しやすい
  • 言葉遣いは荒い
  • 身近なお兄さん的存在
  • かっこいい場面でも、次の瞬間ずっこける

カレーパンマンの特徴はこんな感じ。

ひねくれた性格をしていることから、実は隠れたファンが多いのだが(少なくとも自分の周りには)そのポテンシャルを十分に発揮した作品は少ない。

それが今回、、、

ブルブルとカレーパンマンがいっしょに冒険をすることで、最高のカレーパンマンの姿を拝見できるのである。

たとえばこんなシーン。

これからの冒険がうまくいくのかわからず、不安でいっぱいのブルブルがカレーパンマンに悩みを吐露する。

それを聞いて奴は一言。

「やってみないと、前には進めないだろう!」 その後、一人で寝てしまうという暴挙。

ほかにも「宝探しなんかしたくないよ!」と泣き言を言ったときは、「わかった、わかった、じゃあ泣け泣け」と放任主義。

けれど、このことがきっかけでブルブルは積極的な行動が増える。

でも、人生はそう上手くいかない。頑張っても失敗してしまう真実。うまくいかない、一回で成功しないことの誠実さをきっちり描いている。

そのときもカレーパンマンは、「失敗くらい誰だってする、気にすんな!オレも何度も失敗している!」 と伝えてくれる。

この辺は「それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島」(その時の感想はこちら)のバイキンマンの教えと似ている。というか、ばいきんまんとカレーパンマンって飲み屋で仲良くなれそうな感じある。喧嘩して、いつの間にか飲み屋で再会して、また飲む感じ。

ああ、なんだか泣けてきた。

見所2:無駄のない設定と脚本

脚本の無駄のなさ。それに付随した素晴らしい作画も本作の見どころの一つ。

たとえばオニツノ島で、みんなが吹き飛ばされてちりぢりメンバーが分かれてしまうところなんかがステキである。

ここでアンパンマンもカレーパンマンもマントが破れてしまうのだが、意に介さず、ずさっと着地した際の身のこなしに作画オタは「ウヒョッ」と叫ぶに違いない。

そして、物語としては、みんなマントが使えないから、それぞれ歩いて目的地に向かうことになる。

ブルブルはカレーパンマンと共に冒険をする中で、少しずつ自分自身を認められるようになっていく。

「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」と言わんばかりに、ある日「お前一人で冒険に出ろ!」と家を追い出されてしまぅたブルブル。冒険一家の家系、偉大な兄と父へのコンプレックス。しかし、不本意な旅は、いつしか自分自身の旅へと変化していく。

そんなブルブルに最大の試練が襲い掛かる。

やっとの思いで見つけた宝の鍵を落としてしまい、意気消沈しているところを、もう一つの鍵を見つけたばいきんまんが襲いかかる。そして、カレーパンマンを人質に、鍵を渡すよう迫る。

くじけかけた心を奮い立たせ、無くした鍵を探しに行くブルブル。大切なカレーパンマンのために、今度はたった一人で。

ここで気が付く。すべての瞬間が自分の足で歩くというテーマにつながっていたのかと。 なんという巧みさ……。

見所3:感涙必至のスタッフロール

DVD『それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!』(バップ 2018)より

カレーパンマンと共に、ばいきんまんを倒したブルブル。宝の鍵を揃えて、宝箱をついに手に入れる。

しかし、肝心の中身は「帽子」と次の「宝の地図」。

何もなかった。つまり、それはブルブルのパパの粋なはからい。今回の旅で得たもの、それはかけがえのない勇気だった。

さて、ここまで見てきて既に今年のアンパンマンは当たりだった!と感動している方もいるでしょう。

でも、本当の感動はこれからなのだ。

最近のアンパンマン映画のエンディングは、いままでのストーリーのまとめという手抜きパターンが多かったのだが、今回は最後まで必見。

みんなは日常に帰還したが、ブルブルだけは別れを告げ、一人旅を続ける。

カレーパンマンのように旅の途中にカレーを作り、

宝箱に入っていた冒険者の帽子を被り、

しかもカレーパンマンのようにマントを羽織る。その姿はもうぶるぶると弱気なブルブルではない。

そして、ついに自分の力だけで宝を発見して物語は終わる。

まさに、ここから冒険がはじまるんだ!といわんばかりに。

とにかくカレーパンマン好きは見てくれ!!!

「勇気の花がひらくとき」でヒーローの優しさを教えてくれたアンパンマン、

「人魚姫のなみだ」でヒーローのカッコよさを見せたしょくぱんまん、

そして本作のカレーパンマンは。そのどちらにも匹敵するヒーローの優しさとカッコよさを刻み込んだ。

予告編を見たときは、まさか「人生やってみなきゃわからない」という強きメッセージが放たれる師弟話とは思わなかった。

カレーパンマン好きな脚本家が作り、エンディングでは『インディジョーンズ 最後の聖戦』にオマージュを捧げるスタッフの本気ぶり。

文章ですべてをネタバレしたが、こんなもんじゃ伝えきれないぐらいの傑作。人生に疲れている方は、早急にカレーパンマン成分を補給するために見てほしい。

そんなブルブルの映画はアマゾンからもレンタルできます。

 

ここから再びアンパンマン映画は復活するのではないだろうかと期待できる一本。

実際に次回のアンパンマン映画は映画30周年記念の大作「それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星」。これは期待大……!

2019年1月現在:次作も最高だった……。感想はいずれまた。

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