映画『イル・ポスティーノ』についての文章を寄稿しました。
2015/11/26
「きまやのきまま屋」さんというサイトに映画『イル・ポスティーノ』について寄稿させてもらいました。
映画『イル・ポスティーノ』における友情と詩と世界の変容【寄稿】 – きまやのきまま屋
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詩の最適の入門は詩を読んでもらうことですが、詩という形式にまったく興味がない人へ解説なしに詩へ入ってもらうにはどうすればいいか。
何となく考えたのは「詩と○○」といったように、ある作品において詩がどのように使われているかを見ていけば何か面白いものが出てくるのではないかということです。詩と漫画、詩と絵画、詩とテレビ・・・組み合わせはいくらでも思いつきそうですが、ここで自分は「映画」を選択しました。
そもそも自分が詩を読み作り始めたのは外国文学に引用される詩がどのように使われているのか理解したいということがキッカケでした、だから同じように映画における詩の使われ方について見ていこうというのは言葉と映像と言う境目はあるにしてもそこまで「越境する」イメージはありませんでした。
詩はいくらでも解釈できます。そして他人の詩の解釈を聞いてもその詩の理解には完全には繋がりませんが、しかしある種の補助線にはなると思っています。私の考えとして感覚および感情は自明の物ではないといったものがあるからです。読めないものが読めるようになること、わからないものがあるとき突然胸に響くこと。それが詩を読む醍醐味です。
ある作り手が詩を作品に引用しているということ、私はそこに彼らが何らかの意図を選び取ったのだと見ています。風景の詩だったら、背景にはどんな画面が広がっているか。恋の詩だったら、その詩をつぶやいたことにより物語に何が添えられたか等、つまり作品における作用という話です。
それを見ていくことは、ともすれば恣意的になるかもしれません。しかし出来る限り映画の見方を広げようということ、そして詩の理解への補助線にはなるはずです。また意図もなく、ただ言葉の詩的イメージを放り投げ、深遠な印象を作り出しているだけなのか、そのことを精査してもいいと思います。少なくともそのことによって風景の美しさや物語の難しさを「詩的」と呼んでわかった気になる評論とは異なる見方が広がるはずです。
といいつつも、映画によってあまりにもやり方が違うことに筆が進まず。最初は『イル・ポスティーノ』か『いまを生きる』を取り上げようと漠然と思っていた時に、今回の依頼が来たわけです。
メモ帳に貼り付けただけのそっけない文章が文末を整えてもらったり、リード文をつけてもらうことによって読みやすくなる。「web編集」の巧みさを知り良い勉強になりました。
これを参考に今度は『いまを生きる』の詩について書いてみようと思います。
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