デアゴスティーニ『隔週刊 映画クレヨンしんちゃん DVDコレクション』の刊行順にオトナの匂い
2015/12/02
最近、書店で見かけてちょっとビックリしたのがデアゴスティーニから刊行された「映画クレヨンしんちゃんDVDコレクション」
2015年2月17日に発売され「クレヨンしんちゃん」の映画DVDをキャラクター紹介や見どころ情報を付けて全21巻(隔週刊)で販売していくとのことらしい。
ついに「クレヨンしんちゃん」にまでデアゴスティーニ商法が始まったか・・・と感心し、最新作の『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』が入ってないあたりになにか事情を感じる今日この頃。
バンダイビジュアル
売り上げランキング: 7125
ちなみに、その「オトナ」の事情をもっとも強く感じたのは発売の順序だ。ご存じのとおりデアゴスティーニは一巻はお試し価格として安く買える「いつものパターン」がある。
今回も通常価格1499円(税込)のところ、創刊号は799円(税込)
「わあ、安い!」そして、肝心の創刊号の映画は『映画クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲』
「わあ、汚い(笑)」
「一作目からじゃないのかい!」と思わず突っ込んでしまった。書店で。
サイトに掲載されたDVDのパッケージ通りに刊行されるなら、二冊目が『アッパレ戦国大合戦』、三冊目が『ヘンダーランドの大冒険』、四冊目でようやく最初の映画化作品『アクション仮面VSハイグレ魔王』と来るラインナップ。後半に若干の不人気作(柔らかい表現)を羅列していくあたり、トランプの「大富豪」でバシバシ強いカードから切っていくような、デアゴスティーニの「前半で売りまくれ!」という匂いを強く感じて実に味わい深い。
と、上から目線で判断し、いま目の前には創刊号。
あれ、おかしいなあ、と思いながらなんとなく創刊号は買ってしまうデアゴスティーニである。
ちなみに中身の制作裏話や見所などは正直ファンからすると知っている情報ばかりで編集が情けない。約1500円のDVDのおまけとして考えるならばこんなものかなという気もするが、せっかくの書籍なので設定資料とかインタビューとかあっても良かったんじゃないだろうかと、少し悲しい。
【関連記事】
関連記事
-
-
相変わらずいつのまにか販売している漫画「犬マユゲでいこう」新作『かんたんいぬまゆげ』
今回もいつの間にか発売していた。石塚2祐子『犬マユゲでいこう』最新作。 そういえ …
-
-
名言も豊富!大笑い読書漫画、『バーナード嬢曰く。』感想
本についての漫画や小説は面白い。物語形式でその本についての思い入れを語ってくれる …
-
-
懐かしいが懐かしいが懐かしい『念力ろまん (現代歌人シリーズ) 』(笹公人・書肆侃侃房)感想
たまたま手に取ってグイと魅了されたこの笹公人の『念力ろまん』は、ただ単純に短歌を …
-
-
女性器サラリと言えますか?『私の体がワイセツ?!女のそこだけなぜタブー』(ろくでなし子、筑摩書房)感想
検索結果の順位が下がったり、サイト全体の評価が下がったりとそういうことで、グーグ …
-
-
スヌーピー95変化!貴重な写真集『スヌーピーインファッション』(リブロポート)
ずっと見たかった『スヌーピーインファッション』をようやく入手。 ええ、たまらなく …
-
-
【書評】人生の圧倒的な肯定感に満ちた本『徹子と淀川おじさん人生おもしろ談義』
とにかく元気に二人は話す。 「徹子の部屋」に出演した淀川長治と番組パーソナリティ …
-
-
日本酒の本を選ぶなら「はせがわ酒店」監修の『日本酒事典』を読もう!
このあいだの山同敦子『めざせ!日本酒の達人』(ちくま新書)の評で自分が何を言って …
-
-
子どもが常に好奇心を持っているなんて大間違い!『子どもは40000回質問する』(イアン・レズリー/光文社)感想
40000回、これは2歳から5歳までに子供が説明を求める質問の平均回数だという。 …
-
-
「最前線を走る創作者たちとのガチ語り」西尾維新『本題』(講談社)書評
西尾維新:自分の中にはそのつど「今」しかなくて、かっちりと『こうい …
-
-
人類を存続させる思いやり『中原昌也の人生相談 悩んでるうちが花なのよ党宣言』(中原昌也、リトル・モア)感想
「中原昌也」の「人生相談」、タイトルの段階でこの本は面白いに決まっているが、最初 …