溢れる80年代作品へのオマージュ映画『Kung Fury』がネットフリックスで配信中!!
2016/12/10
「Kung Fury」
カンフーにFURY=「激怒」を混ぜた造語ですね、もう既に馬鹿馬鹿しさ満載だけれど、これが想像を絶する馬鹿馬鹿しさ。
でも、めちゃくちゃ面白いっす。
「Kung Fury」とは何か、その背景とあらすじ
この映画はKickstarterでファンから製作費を集め、最終的には約63万ドルに達したそう、マジすか・・・!
マイアミの警察官である主人公は、固い友情で結ばれていた同僚が任務の途中赤い忍者に殺された後、数々の技を駆使するカンフーマスター「Kung Fury」となった。
カンフーで世にはびこる犯罪を一掃、しかし今度の敵は現代に現れたナチス総統ヒトラーだった!(彼もまたカンフーの達人「カン・フューラー」である!)。ヒトラーを倒すため「Kung Fury」は過去へとタイムスリップしアスガルドの神々や恐竜たちとともに第三帝国に戦いを挑む。かつてない戦いがいま始まる・・・!
はい、これが30分(笑)
そして、あらすじを見てピンと来た人もいるのではないでしょうか、恐竜・ナチス・タイムスリップ・カンフー・マイアミetc・・・そうです。この作品は、vhsの時代にたくさん見ることが出来たトホホ映画に対するリスペクトmaxの映画。
しかもバカ映画をバカにせず、しっかりとチープに作っているのでたまらない出来栄え。
ところどころVHSを意識した粗い画質、原理のよく判らない無駄なガジェット、突如始まるCMは『ロボコップ』の影響、タイムスリップはゲームセンターの奥行きを使った疑似3D。
めちゃくちゃ笑ったのが格闘シーンはストリートファイターの影響か横スクロール(敵がたくさん居るけど、少しずつしか出てこられない)
そして、最後のヒトラー戦では時空を超えてこの映画に出てきた類型的な80年代トホホ映画のキャラクターたちが結集します。「ああ、もうめちゃくちゃ」と思いながら、異様なノスタルジーに浸れて多幸感が凄いです、この映画。
いやあ、マジで良いもの見させてもらいました。
さて、ここまで記事を見た人はだんだんこの映画見たくなってきたのではないでしょうか、何と今ならYouTubeにて全編無料で見れるのです!ただし英語音声のみ。
しかし心配はいりません。英語が全然出来ない私でも何が起きてるのかすべてわかりました。何故ならあらゆる場面が何となくどこかで見たような気がするから(笑)
→ネットフリックスで日本語字幕配信が始まりました。
(おまけ)劇場未公開映画の多さと救世主
病気療養中なのでこの機会に日本の劇場で公開されなかった「未公開映画」を見てみようと、その作品リストを調べはじめたら沼にハマってしまい・・・気づけば一日の終わり。
2000年代から調べ始めたのが間違いで8時間ぐらい経過してから気づいたのが「これは一人では無理だ!」という単純な事実。しょうがないので今年の作品から少しずつ調べてデータベース作ろうとWebを巡回していたら、こんな素晴らしいサイトを発見しました。
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