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最新作『ジュラシック・ワールド』(ジュラシック・パーク4)を見る前のシリーズあらすじまとめ

      2015/11/27

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全米で怒涛の興行収入を記録している『ジュラシック・パーク』シリーズの第四弾『ジュラシック・ワールド』が日本でもいよいよ2015年8月5日に全国で公開されます。

今回は、そもそも『ジュラシック・パーク』ってどんな映画だったっけ?、2がひどかったのを覚えている、3は見てない。そもそも一本も見たことない人に向けてさっくりと各作品のあらすじ&見どころをまとめてみました。

最新作は過去のシリーズを見ていなくても大丈夫そうだけれど、失敗に終わった「ジュラシック・パーク」を再建させたのが「ジュラシック・ワールド」とのことなので初代だけは見といたほうがより楽しめるかも、というのが予告編だけ見た感想。

では、シリーズのおさらい始まりー。

問答無用の衝撃「ジュラシック・パーク」

(1993年公開/スティーヴン・スピルバーグ監督/127分)

(あらすじ)

ジョン・ハモンドという金持ちのおじいちゃんが、新しいテーマパークの安全性に関してお墨付きを得るため古生物学者のアラン・グラント博士と古代植物学者エリー・サドラー博士、顧問弁護士ドナルド、カオス理論の支持者マルカムを島へ招待する。

同じく島に来ていたハモンドの小生意気な孫レックスとティムとともに、彼らが島で見たのは太古の昔に滅びたはずの恐竜!そう、この島は科学の手によって蘇った恐竜が住む「ジュラシック・パーク」だった。

しかし恐竜の血を吸った蚊を閉じ込めた琥珀を掘り出し、そこから恐竜のクローンを作ったことに対してマルカムはこれを自然界への人間の分をわきまえない侵犯だと警告をする。
またここにいる恐竜たちはすべてメスであり個体数は管理されていること、電気が流れた柵によって警備も万全だと主張するハモンドに対し絶対に安全なものはないとも反論。

彼らの不安は的中する。テーマパークを視察途中のエリー博士が発見したのはメスの恐竜がオスへと変化している現象だった。さらに間の悪いことに内部で働いている太っちょプログラマーのネドリーがライバル会社へ恐竜のカプセルを売るため、パークの安全装置を解除してしまったのだ。

システム停止により動かなくなった電気自動車の背後に迫るのはなんとT-REX、グラント博士たちの命がけの逃避行が始まる。

一足先に研究室へ戻っていたエリー博士は帰ってこないグラントらを心配するが、ネドリーは途中で事故にあい恐竜に襲われ死んでしまったため安全装置を元に戻すことが出来ない。そこで彼女は電気室へ向かい、すべてのシステムをいったん切ることにする。途中ヴェロキラトプルに襲われるも無事に電源を復旧させ、命からがら戻ってきたグラント博士たちと合流しヘリコプターで脱出することに成功。

安堵の表情でジュラシック・パークを見下ろす一同だった。

(感想)

あー、あらすじが楽で良い(笑)もちろんマイケル・クライトン原作の設定はかなり凝っていますが、映画版はみんなが楽しめる娯楽作品ということでだいぶわかりやすくなっています。

後のシリーズすべてに共通する点として、登場人物たちのポンコツ感が意図されたものなのか脚本の杜撰さなのか見分けがつかないということ(笑)
でも案外そういう見切り発車でプロジェクトは発進してしまって、気づいた時には止められない人間の理性というものの脆弱さを考えたほうが現実に近いのかもしれない。だから「我々は出来るかどうかに心を奪われて、すべきかどうかに心をくだなかった」という言葉は今見るとかなり心に刺さります。

科学技術に対しての不信というテーマの背後に、子供嫌いだった主人公がハモンドの孫と行動を共にすることで徐々に成長していくといった展開や、この映画の目玉でもある恐竜の造型は今鑑賞しても見事です。

また、見せかけばかりに金をかけてSEとかの待遇やシステムに金をかけないと、ピンチの時は異常にもろいという教訓を見る人に教えてくれる映画でもあります。

(個人的名場面)

トイレに立てこもった顧問弁護士がT-REXに襲われるシーン、こういう意味のないグロテスクさがスピルバーグの持ち味。

ラストでT-REXが暴れて恐竜の化石をぶち壊すところ。

パークが危機になってからの哀愁を誘うおじいちゃんのしょんぼり感。

(↓シリーズ二作目はまさかの想像を絶する糞展開・・・!)

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 - おさらいシリーズ, 映画評

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